■市販のガイドブックとはちょっと違う、「RAINBOW」＝国と国の架け橋がコンセプト
Q.外国人観光客向けの情報誌『TOKYO RAINBOW PLUS』。日本ではまだ少ないジャンルのフリーペーパーだと思うのですが、創刊されたきっかけは何だったのでしょうか？
元々は韓国ソウルで8年前に創刊し、今も発行している「KOREA RAINBOW」という外国人観光客向けのフリーペーパーがあり、その媒体コンセプト及びタイトルに共感し、韓国の発行元であるAD KOREA社と契約して日本での発行権をいただきました。「RAINBOW」というタイトルは、国と国の架け橋みたいな意味があるようです。
Q.その第一弾の架け橋が「東京」と言う訳ですね。その『TOKYO RAINBOW PLUS』を作る上で工夫されている点、読者である外国人観光客を意識されている点を教えて下さい。
一つ目は、英語、韓国語、中国語の3言語対応であるという点。
二つ目は主要鉄道路線別ガイドにこだわっており、外国人が電車で簡単に移動出来るように工夫している点ですね。コンテンツ別スポットガイドは市販ガイドブックも含め、多くありますが、沿線ガイドはあるようでないんです。実際、韓国で「KOREA RAINBOW」を使って大変役に立ち助かりました。
■外国人観光客に「東京」をもっと楽しく、もっと簡単に利用してもらいたい
Q.『TOKYO RAINBOW PLUS』は外国人観光客が手にして初めて役に立つ媒体だと思います。具体的にどんな場所での配布や設置を行っているのでしょうか？
まずは、最初の入り口となる成田空港、及び羽田空港のインフォメーションコーナーでの設置。そして、都内の主要ホテルのコンシェルジュデスクでの配布や、都内の外国人が良く行く商業施設、店舗での設置も行っています。
また今までにない新しい配布方法として、韓国、中国、香港、台湾の大手旅行代理店でパッケージ及び航空券を購入した方に直接配布をしています。
現在、各国の航空会社とのアライアンスも検討中で、キャセイパシフィック航空の香港の空港カウンターでの設置配布が可能になります。
Q.『TOKYO RAINBOW PLUS』がターゲットとする外国人観光客に喜ばれているポイントはどの辺りだと感じていらっしゃいますか？ 読者の方の声があれば、それを踏まえてお聞かせ下さい。
まず一つ目は、3言語対応にしていることで、訪日外国人の8割強をカバーしている事だと思います。
二つ目は、主要鉄道路線ガイドで構成しているため、個人で電車を使った移動が容易になった事も大変喜ばれていますね。
三つ目は、ぐるなびさんとの連動により、各国語でのグルメガイドサイトからクーポンを取り出すことが簡単に出来る事です。
それから四つ目として、簡単な挨拶等がわかり易く解説されている点も喜ばれています。
五つ目は、隔月刊のため常に新しい情報が掲載されているという事だと思います。海外で販売されている日本のガイドブックに掲載されているお店は、結構古い情報が多くつぶれていることも多いですからね。
Q.現状フリーペーパーの他に、誌面連動したWebメディアやイベント等の企画はありますか？
Web、Mobileでの展開を現在検討中です。携帯電話の通訳サービス等は一部で実施可能です。
Q.国内のフリーペーパーの中では、かなりニッチなターゲットだと思うのですが、実際利用された広告主様の声はいかがでしょうか？
飲食店からは、おおむね好評でお店によっては、単月での外国人客が昨年の倍近くに跳ね上がっているお店もあり、羽田空港についた韓国人観光客から団体の予約が入ったり、お店が入っているホテル以外からの来客が増えたという声も最近良く聞きます。
■よりワールドワイドなメディアを目指して
Q.最後に、『TOKYO RAINBOW PLUS』の今後の展望についてお聞かせ下さい！
まずは、現在、東京のみの展開ですが、11月に北海道版を季刊で創刊予定です。また、九州、関西に関しても来年3月までに創刊を計画しています。
併せて、各エリアでのオリジナルのサービスとして、電話通訳サービス、タクシーお迎えサービス等ももどんどん増やしていきます。
また、国内もさることながら、来年以降は、アジアを皮切りに海外での展開も進めていく予定で、将来的には世界のどこの国へ行っても空港を降りるとまずその国の「RAINBOW」を手にとって街に出て行くような、ワールドワイドなメディアに育てていければ最高ですし、そんな夢を持ちながら地道に編集しています。
