■携帯電話業界活性化につながる媒体
Q.携帯電話情報満載の『mobile!』。創刊されたきっかけや理由を教えて下さい。携帯電話は今や1人1台に迫る勢いで普及を遂げました。そして、多機能化も目覚しく、最新の製品情報やTOPICS、その活用などの情報が必要とされながら、一般携帯電話ユーザーに情報発信する媒体がありませんでした。そこで、『mobile!』の発刊プロジェクトが動き出したのですが、より多くの携帯電話ユーザーに手にとっていただける媒体を目指し、フリー誌としての発刊を試みました。特定の電話会社やサービスに偏ることなく、また携帯電話を利用する多くの方々に気軽に読んでいただきながら最新の携帯電話を知っていただける媒体を目指します。
Q.『mobile!』の主な特徴、また誌面作り等で工夫されている点があれば教えて下さい。
携帯電話サービスを提供する電話会社は現在複数あります。10月24日からは今使っている電話番号のまま電話会社を自由に選ぶことができる「番号ポータビリティー」も始まりますので、ますます各電話会社のサービスを比較し、携帯電話を選ぶ傾向が強まります。『mobile!』では、各電話会社の携帯電話端末やサービスの特徴を、一般読者にも分かりやすく理解できる誌面構成を目指しています。執筆陣は、携帯電話情報誌各誌に原稿を執筆している著名なライター、編集者が関わっています。また、編集を統括しております私自身、これまで多数の携帯電話情報メディアの立ち上げや運営、執筆などに関わってきました。携帯電話業界活性化につながる媒体を立ち上げられたと自負しております。
■携帯電話ユーザーにダイレクトに訴求
Q.媒体の配布方法を具体的に教えて下さい。また編集長のお考えになる
「この配布方法でのメリット」はズバリどのあたりにあるのでしょうか?
媒体の設置は携帯電話ショップを中心とすることで、携帯電話の販促につなげることを目指しています。すなわち、携帯電話の多機能化により、もはや携帯電話ショップでも携帯電話の各機能を適切に説明できることが難しくなりつつあります。そこで、店頭では本誌を端末・サービスの説明のための補助資料として利用いただくケースも多いようです。実際に、この『mobile!』を入手するために来店される方も多いようで、店頭への顧客誘導の手段としても効果を上げだしています。
Q.『mobile!』はフリーペーパーのほかに、Webサイト、モバイルサイトの3つの顔を持っていますね。
Webサイトでは、『FMOBILE』(エフモバイル・http://www.fmobile.org/ )という名前で運営しています。こちらは携帯電話関連の各種ニュースやコラムを毎日更新で掲載しています。『mobile!』は隔月刊での刊行ですので、じっくりと見て、読んでいただける内容やTOPICSを厳選しています。逆に最新動向や業界全般の細かな動きはWebサイトで情報を得ることができるよう工夫しています。
また、モバイルサイトは、携帯電話をコミュニケーションツールとしてとらえ、媒体と読者を結ぶことを趣旨として開設しています。現在はプレゼントの応募等のページのみの構成となっていますが、近いうちにニュース等の配信もしていくべく準備を進めています。
Q.広告主の声はいかがでしょうか?
まだ新しい媒体ですので、広告主様に媒体を認知していただくことを主眼に営業を続けています。これまで通信事業者様や端末メーカー様などから引き合いを頂いております。これまで携帯電話情報誌で10万部を超えるものはほとんどなく、また一般の携帯電話ユーザーにダイレクトに訴求できる紙媒体がなかったため、ターゲットにマッチしているということで大変好評を得ております。今後は、さらに携帯電話関連サービス、商品などを扱われている企業様へも営業を拡大していく所存です。
■携帯電話情報誌のナンバー1、オンリー1を目指して
Q.最後に.『mobile!』の今後の展望についてお聞かせ下さい。
おかげさまで、読者の皆様、設置先企業様、広告主企業様のいずれからもよい評判をいただいています。今後も内容の充実を図っていくと共に、携帯電話情報誌のナンバー1、オンリー1を目指していきます。
■回答者
木暮 祐一(こぐれ ゆういち)
mobile! 編集主幹
(木暮祐一プロフィール)
1980年代後半より日本の携帯電話業界動向をウォッチし続け、2000年には(株)アスキーの携帯電話情報サイト『携帯24』を立ち上げ同Web編集長に。2002年5月にアスキーを退職し、コンテンツ開発会社広報担当マネージャーを経て、携帯電話研究家として独立。ユーザー視点からのケータイ関連記事の執筆、著作、番組企画、出演などをこなす。戸板女子短期大学非常勤講師、青山学院大学総合研究所客員研究員。近著に『図解 高速無線通信がわかる』(共著・技術評論社)、『Mobile2.0』(共著・インプレスジャパン)など。1000台を超えるケータイのコレクションも保有している。