■「自分でも走れた！」自身の喜びが、ジョガーを応援するフリーペーパー作りのきっかけに
Q.ジョガーのためのフリーペーパー、ありそうでなかった視点ですよね。「STEP」という御誌のネーミングも含めて、創刊のきっかけを教えて下さい。
走ることって、ストイックなイメージがあると思うのですが、それは速く走るからであって、ジョギング(ゆっくり走ること)なら、そんなに体力がなくても、走ることは楽しめます。
運動音痴でスポーツ経験の貧しい私でもジョギングができたことから、私の周りでも走る方が増え、いろいろと教えてあげているうちに、「もっとジョギングについてちゃんと調べて、カタチにできたらなぁ」と思うようになりました。
自分が読みたい雑誌は何だろう？って考えたところ、思いついたのが、このフリーペーパーだったんです。
若い女性がとっつきやすいように、また初心者の方が受け入れやすいように、難しいランニング用語は使わず、またタイムよりも快走を目的に、テーマを「すっきり・楽しく・美しく走る！」としました。
また、走る女性の一歩を応援していこうと思っています。中でも特に大変なのが、“はじめの一歩”だと思うのですが、その一歩を踏み出すきっかけを作れる媒体を作りたいという思いを込め、『STEP』という名前になっています。
Q.なるほど。確かに親しみやすい内容ですね。私も少しジョギングをしている人間の一人なのですが、読者を意識して誌面を工夫されている点などがございましたら、教えて下さい。
ジョギングの雑誌でありながら、走らない人が見ても楽しめる冊子にするよう、衣（ウェア）と食（栄養・レシピ）などは、毎回力を入れています。
また号ごとに「美脚になる走り方」「紫外線」について取り上げるなど、美容情報も欠かせません。
ジョギングと一口にいっても、レースに出ることはもちろん、ジョギングに関連した旅、散策、走った後の飲み会、おしゃれなウェア、本、映画などなど楽しめる要素はいろいろあるので、そういった「楽しむ」ことを第一に提案し、ジョギングを続けたくなる要素を、紙面を通して模索しています。
もちろん、このスタイルにまだまだ満足するわけではなく、よい紙面づくりのために、ジョガーの声を吸収したいと思っています。
Q.御誌はどこで手に入るのでしょうか？
主な配布は、スポーツショップや、ジム、ランニングスクールなどへの設置になります。
また、マラソン大会など、走る方が必ず訪れる場所に焦点を絞って配布も行っています。
走ることが好きな、健康志向の強い女性の読者に読んでもらえる場所に置くことを心がけています。
Q.読者に喜ばれている特集や内容は、どんな情報なのでしょうか？
まず、走ることが好きな健康志向の女性が弊誌の読者になりますが、「食」の話題はかなり喜ばれているようです。
栄養管理士のアドバイス付きの食にまつわる特集を毎回行っていますが、これはかなり人気で、今後も続けようと思ってます。
また季節ごとの旬のネタ、巻頭で新しいトピックスを紹介するコーナーも毎号必ず反響がありますね。
ただ『STEP』自体、ページ数もそれほど多くないですし、情報をわかりやすくカテゴリー分けしていることもあってか、
どれもまんべんなく反響があります。
■Web、イベント…フリーペーパー以外でもジョギングの楽しさを発信する『STEP』
Q.『STEP』は、Webでも頻繁に情報を発信されていますね。主催のジョギングイベントも活発に行われているんだとか。
フリーペーパーが季刊誌になるため、その間の情報は、Webで発信しています。フリーペーパーにご出稿いただいた広告主様の情報や、イベントなどを随時そこで紹介できるようにしているんです。
また、月1回、「女子マラソンを励ます会」と協力して、コーチ付きの無料のジョギングクラブを開催しております。これは、大人の部活動みたいなもので、交流目的の練習会です。
走った後は、みんなで飲みにいったりして、メンバーも入れ替わりながら、楽しくやっています。
Q.女性ジョガーに向けた広告。広告主からはどんな点が喜ばれていらっしゃいますか？
評判がいいのは、タイアップ記事ですね。
読者層も明確な分、記事として楽しみながら商品のよさを伝えることができるので、広告主様からは喜ばれます。
実際に読者からも、タイアップ記事に関しての商品の問い合わせは多く、定評があります。
また今までは1万部だった発行部数も、今回号(9月号)から2万部に増やしましたので、今後更に多くの方に手に取っていただけると思います。
■読者＝走る女性の声を反映しながら、走ることを通して社会貢献と豊かな生活を提供していきたい
Q.恒例の質問になりますが、御誌の今後の展望についてお聞かせ下さい。
まずは、弊社ジョギングクラブを通して、一人でも多くの「走る女性」と知り合いになること。そしてできるだけ多くの声を聞き、
その声を紙面に反映させることが、ここしばらくの目標です。
また、走ることを通してできる社会貢献として、視覚障害者の方の伴走も紙面でフィーチャーしていきたいと思っています。
ただ一人で走ることも楽しいのですが、走りながら楽しめること、学べること、感じることはたくさんあると思いますので、
走ることを通して豊かな生活を送れるような提案をしていきたいです。
将来的には、首都圏での配布をもっと充実させたいです。
発行して、まだまだ1年。今後紆余曲折、迷走することもあると思いますが、失敗を恐れず、
いろんなことをチャレンジして、より良い紙面にしていきたいですね。
